日本インターネット新聞JanJan様より書評を書くという前提で、日本国際ボランティアセンター著の『軍が平和をつくるんだって? アフガニスタンで起こっていること』という本を頂きました。
このブックレットはJVC(日本国際ボランティアセンター)というアフガニスタンで人道支援を行っているNGOが現状を伝え、そこから軍隊が人道支援を行うことの功罪や危険性について述べています。
まず、アフガニスタンの状況ですが、「アフガニスタンの治安は悪化の一途を辿っています」という。その原因として「米軍によるタリバン掃討作戦は、誤爆、誤射、家宅捜査など、住民の犠牲を強い、結果的に住民をタリバン側に追いやっています」という。このことは、紛争地での人道支援を行っているNGOだからこそ、問題の本質が見え、また真実を伝えられるのだと感じたと同時に、暴力では紛争は決して解決できないということを端的に示していると思いました。
軍隊が人道支援を行うことの功罪や危険性の例として、「アフガニスタンで奇異なのは、米軍・NATOは、タリバン掃討を行う一方で復興支援活動を行うという、正反対なことを同時に行っていることです。米軍はPRT(地域復興チーム)を通じて、タリバンの情報収集に努めていると言われています。そうすると、一般のアフガニスタン人にとっては、米軍もNGOはじめとする人道支援機関の区別がつきにくくなるのです」という。
そうなると、NGOも攻撃対象となる可能性があり、本来ですと、人道支援を行うNGOはある程度の安全性を確保された地域で活動すべきなのでしょうが、その安全性を確保すべき軍隊によって逆にNGOを危険にさらしているというのは皮肉だなと思いました。そして、復興支援活動という名目で情報収集活動を行っている米軍の活動から、軍隊と人道支援は相容れないものであり、軍隊と人道支援は別の組織が行わなければ事態はさらに悪化するだけであると感じました。
私はアフガニスタンという国について、恥ずかしながら知らないことばかりでした。ですから、このブックレットはアフガニスタンを知る上で、非常な手助けとなりました。ただ、専門家の方々が書かれているせいか、少々難しい表現が多く、決して読みやすいものではなかったのは残念でした。しかし、ニュース等では報道されない出来事や問題点が書かれてあり、このブックレットを通してもっと多くの方々にアフガニスタンの実情を知ってほしいと思います。
『軍が平和をつくるんだって? アフガニスタンで起こっていること』を読んで 日本インターネット新聞JanJan
著者:日本国際ボランティアセンター
出版:日本国際ボランティアセンター
定価:476円+税
タグ:ニュース


